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2004年 11月18日(木)

ドラフト制度に思うこと 

 さて、今年のドラフトは終了しました。今回は自由獲得枠2つ+1位は入札+下位はウエーバーという制度でドラフトが行われましたが、一場選手の問題もあり、近い将来ドラフト制度が改革されるのは確かでしょう。ちまたでは完全ウエーバーへの移行が囁かれていますが、この制度への移行で問題点は一挙に解決されるのでしょうか?
 実をいうと自分はほとんど解決されないのではないかと思っています。もちろん適正に運用されればかなり良くなる可能性もあるのですが…。

 まず、ドラフト制度というものの最大の目的である各球団の戦力の均等化の問題について考えましょう。「戦力の均等化」によって各球団のチーム力の格差を減らしてより白熱した魅力あるペナントレースを演出しようというのがドラフト制度導入の基本的な趣旨だと思います。それには、有力選手が単純に下位球団から振り分けられる「ウエーバー制」の導入はある意味理想的ではあるのですが、現実にうまく機能できるかが問題です。

 今回のドラフトでも上位で複数球団が獲得の意志を示していたにもかかわらず、「囲い込んだ」球団に有力選手が下位で指名されたケースがありました。下位はウエーバーですから指名自体はどの球団でも可能なのですが、やはり入団の意志のない選手を指名はできないのが現実でしょう。ですから、ウエーバーとは言っても、必ずしも均等に選手が分配されるとも限らないのが現状ではないかとも思います。

 ここで契約金の高騰と裏金の問題が出てきます。選手の「囲い込み」の裏にはどうしても「金」の問題が見え隠れします。現状は新人への契約金の上限は1億円(+出来高5000万円)・年俸1,500万円と決まっていますから、上位指名社会人選手の契約金はほぼ各球団横並びになっており差はないはずです。これがほんとうに適正に運用されていれば現状のドラフトでも何の問題もないはずですが、やはり選手の逆指名を勝ち取りドラフトを楽に進めたいという球団が、ルールを破り選手に非公式な裏金を提供していることが一場選手の問題で表に出てきました(正式にはアマ憲章違反ですが)。これがおそらく氷山の一角なのは明らかで、もっと大がかりな動きがあるのは想像に難くありません。

 あとひとつ、ウエーバーになって心配なのはシーズン終盤の順位争いのことです。たとえば、シーズン最終戦に4位と5位を争っていて、仮に4人ドラフトの目玉選手がいたとしたら、「4位より5位のほうがいいや」と考える監督はいないでしょうか? ただでも魅力の少ない消化試合で、ひいきチームに勝つ気のないゲームを見せられることはなりはしないかと心配です。

 結局、問題は制度自体にあるのではなくて(今の制度はベストとは思いませんが)、運用する側のモラルと、キチンと運用されているか監視するチェック機構の不在にあるのではないでしょうか? とはいえ、現状の制度ではなかなか不正をチェックすることも難しいと思います。ですから、よりチェックできる方向に改革されていくことが望ましいのですが。

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Posted by Copland at 19:27 | Comments(2)

2004年 11月17日(水)

構造改革協議会始まる。 

小委員会設置し議論深める 第1回構造改革協議会

 ドラフト改革などについて日本プロ野球組織(NPB)と労働組合・日本プロ野球選手会が話し合うプロ野球改革協議会の第1回会合が15日、東京都内のホテルで開かれ、改革の早急な実現に向け、両者の代表者数人による小委員会を設置することを決めた。小委員会は月に2度程度(次回は今月末)開かれる。
 同協議会はストライキ中止が決まった9月23日の経営者側と選手会の労使交渉で新設することに合意していた。
 初会合では今後の会議の進行方法、日程などを調整することにとどまり、NPB側は12球団代表者、選手会側は古田敦也選手会長と横浜、ロッテの選手会長の5選手らが出席した。選手会側は12月2日の選手会定期大会で改革の具体案をまとめる予定。古田会長は「今オフ実現は疑問だが、エクスパンション・ドラフト制度のシステムはつくりたい。スピード感のある改革という方針は一致している」と話した。

 一連の球団合併問題も楽天の加入で一段落しましたが、この問題はまだまだこれから。交流戦こそ、来季から実施される運びとなりましたが、将来的な球団収支の改善に向けた方策はまだまだ実施されていません。
 とりあえず、来季以降の参入に対するエキスパンションドラフトの仕組みや、ドラフト改革などは近いうちに合意できそうな成り行きですが、それだけでは…。期待はしていますが、選手会には選手の利益代表という立場があるだけに議論には限界があるような気もします。井端もキャンプはこれに出てからでよかったのに。

 さて、昨日エキスパンションドラフトをすげなく拒否された楽天・三木谷社長が、NPB実行委員会に参加する前に独自の改革案をメディアに披露していました。

【改革案10カ条】
1.新人ドラフトのウェーバー制導入  2.FA制度見直し
3.サラリーキャップ制導入      4.拡張ドラフト導入
4.試合時間短縮のための具体的施策  6.観客の実数発表
5.球団経営に対する外部監査の導入  8.コミッショナー権限の強化とビジネスマンの登用
9.収益機会増大への積極的施策    10.アマチュアとの交流の規制撤廃

 言ってることはすごく良いことばかりで、ほぼ全面的に賛成できます。あえて言えば8のビジネスマンの登用がよくわかりませんが…。
 しかし、この話がなんとなくうさんくさく聞こえるのはなぜなのでしょうか? (このせいかも

★関連情報★
NPBと古田会長が対立 改革協議会いきなり紛糾
構造改革協議会、スタートできず
楽天奇襲!三木谷オーナーが実行委乱入
三木谷オーナーがプロ野球改革案披露 球団も“楽天流”で動き出す

Posted by Copland at 03:22 | Comments(0)

2004年 9月24日(金)

スト中止の裏で。 

 これで事実上、大阪近鉄バファローズの存続は難しくなりました。
 選手はとりあえず来シーズンは救済されるのでしょうが、バッティングピッチャーやブルペンキャッチャー、トレーナーやスコアラーなど多くの球団関係者はこれで職を失うことになるわけです。このことを忘れてはいけないでしょう。

 また、最も根本的な問題である球団の赤字という問題も、解決方向性すら未だ出されていません。個人的には、広告効果を考えると10億程度の赤字は広告費の範囲内だとは思いますが、やはり球団経営がしっかりしなければ、長期に安定した球団経営は難しいと思いますし、それなくして大きな意味での球界発展も伴ってこないように思われます。
 短期的にどうこうできる問題ではないので、特効薬はないのですが、今後の議論の中でしっかりとそのベースとなる仕組みを作って行くことができるのか、今後も見守って行きたいと思います。

 とは、いうものの1リーグ制への移行のため突っ走ってきた球団数削減の流れを断ち切れたのは、選手会=古田選手会長の献身的な努力とファンの支援あっての事であるのは言うまでもありません。特に古田会長には、お疲れさまと言いたいですね。
 戦術的にも、ストを短期に集結させられるメドがたつ「週末スト」と言う戦術は秀逸でしたし、温度差のある選手会内部のほころびを見せずに球団側と交渉した交渉手腕も見事だったと思います。あなた無くしては、おそらくどうにもならなかったでしょう。

 しかし、これでこの問題は終わったわけではなく、球団の赤字問題については討論が始まることが決まったに過ぎません。これからはこの問題のメディアへの露出も少なくなっていくと思いますが、皆さんにも野球ファンとして議論の行方を見守ってほしいと思います。
 もちろん、自分も機会を見てエントリーを作成していきたいと思っています。
 
 合意事項(Asahi.com) ー「プロ野球、スト回避 来季「パ6・セ6」で合意」
 

Posted by Copland at 01:32 | Comments(0)

2004年 9月19日(日)

スト、その後。 

 現在、スト続行中ですが、経緯のなかで気になっていたことが何点かあったので、その点を追いかけていきたいと思います。

1.9月17日、フジテレビ・すぽるとでの『坂井発言』のその後。

 「すぽると」でコミッショナーの果たす役割に言及した際、コメンテーターの坂井氏が、根来秦周コミッショナーの配布した極秘文書について言及した件についてですが、今日の日刊スポーツの2面に記事がありましたので一部転載したいと思います。
 「すぽると」内でのやりとりは、薫友さんの千葉ロッテマリーンズ応援サイト「マリンブルーの風」の中の9月18日のエントリー「卑怯なり根来。敵前逃亡の内幕」にくわしくエントリーされていましたので、ご存じない方はご参照ください。

「統合 1リーグ制についての意見」(根来コミッショナー)よりの抜粋

 統合、合併反対を強調するする余り、スト権の行使を言うものもなくはないが、よく考えて発言していただきたい。選手は労働者の一面を持つことを否定するものではないが、事業者の側面が強いうえに経営問題についてのストなどは『違法』であるのみならずその間の選手の報酬の補填をだれがするのか、億の報酬を受けている選手には巨額の補填が必要であろうし、年収数百万円の選手にとっては雇傭確保の方が重要だろう

 上記の文書は、コミッショナーから12球団に向けて配布された極秘文書で、スト権行使に対して「違法」であると断定しています。結果的にこの文書の存在が、選手会側に不信感を抱かせる結果となり、またコミッショナーの辞意の表明は潔さよりも無責任であるという印象が残ると記事には書かれています。

 早くも「坂井発言」が裏付けられてしまいました。野球協約によればコミッショナーは「野球最高の利益を確保するために(9条)」指令を発することができる存在だけに、こういう場面でこそ最終的な調整者として働くべきではないか、というファンの思いを裏切る結果となりました。
 その上、この状況の中で辞意を表明した根来秦周という人物が、人間的にも社会的にもコミッショナー失格であることは明らかになってしまいました。NPB実行委員会により選任されたコミッショナーですから、その姿勢が球団よりなのはある程度仕方がないことですが、その責任を感じられる人物に次期コミッショナーを担ってほしいのですが…。

 


2.各球団の選手への対応について(ロックアウト)
 
 各球団がロックアウトはしないとの姿勢を打ち出す中、17日の時点で巨人・オリックスの両球団がロックアウトを行う方針を打ち出していました。しかしオリックスのロックアウトはYahoo!BBスタジアムのみ(管理費の問題か)に留まるのに反して、巨人はジャイアンツ球場を初めとする練習施設をロックアウトする方針を打ち出しており、その実施を興味深く見守っていました。
 そもそも、球団側が維持費を負担している寮や練習施設をロックアウト(立ち入り禁止)することは、ストへの対応としては妥当なものだと思いますが、来週以降に話し合いが継続されることが決まっている今の段階で、週明けの試合を控える選手たちを練習施設からロックアウトすることが、両者に感情的なしこりを残すのではと心配していたためです。

 結果から言うと、巨人球団側は、17日深夜・ロックアウト措置を通達したものの、18日10時頃にはロックアウトを解除するということになったようです。

 17日の交渉でも(断片的な情報を総合すると)

合意 阪神・中日・広島・横浜>ヤクルト・日ハム・ダイエー>近鉄・オリックス・ロッテ・西武>巨人 合意反対

 という部分を見ればわかるように、巨人フロントはかなり強硬な姿勢を選手会に対してあろうことは想像に難くありません。しかし、この件での対応が他球団から浮き上がったものになり、マスコミ取材が殺到すること恐れて、急遽ロックアウトを中止したというのが真実ではないでしょうか。
 ひょっとすると、この問題の解決点は案外こんなところにあるのかもしれないと思った事件でした。
 

Posted by Copland at 19:17 | Comments(7)

2004年 9月18日(土)

今日の読売新聞社説 

プロ野球

ファン裏切る“億万長者"のスト

「本日の試合は中止となりました」。各地の球場には、今日一斉に、こんな看板が掲げられているだろう。
 プロ野球の選手会は「スト決行」を決めた。プロ野球史上、初めての事態だ。試合を楽しみにしているファンへの裏切り行為である。
 一週間前、双方が歩み寄りを見せ、ストの延期を決めたばかりだ。その後の話し合いは何だったのか。
 選手会は、最後まで近鉄の存続にこだわった。だが、これはそもそも球団の経営事項に関することである。実現が難しいとみると、今度は新規球団の来季からの参入に固執した。
 経営側も、そこまでは譲れなかった。新規参入には、きちんとした審査が必要だからだ。
 中立的立場にいたコミッショナーが、最終局面で出した調停案も、結果的に選手会に踏みにじられた。コミッショナーは「ストに入れば球団がさらに疲弊し、解散、倒産に至ることもあり得る」と警告していた。
 今後、ストの違法性が議論されることになるだろう。試合の中止で経営側は相当の損失を被る。経営側も、当然賠償請求を検討している。
 入場料収入や放映権料など、球団側の被る損失は数十億円という試算もある。球場周辺の交通機関や店舗、旅行会社の売り上げなどにも影響するはずだ。
 プロ野球には、七十年の歴史がある。日常生活の中で、ちょっとした野球の話題が人と人をつなぐ話のきっかけとなっている。オープン戦、ペナントレース、日本シリーズ、ストーブリーグ、それぞれ四季の風物詩として暮らしに溶け込み、一つの文化を形作っている。
 アテネ五輪に間も、夏休みに入った子供たちなど、ファンのために試合は続けられた。百四十試合を滞りなく終え、優勝チームと個人記録を歴史に刻む。そのことに意味がある。ストは、その一ページを空白にしてしまうのだ。
 野球界が今後、「労使対決」のイメージに染まってしまうことを恐れる。選手会か、ストの「引き際」を心得ていると信じたい。
 ずるずる続けば一九九四年の米大リーグの二の舞だ。高額年俸の抑制制度導入を図る経営側に選手会が反発し、ストは二百三十二日に及んだ。多くのファンが離れ、翌年、リストラや年俸カットが選手たちを待ち受けていた。
 ファンの期待を思えば、正常なペナントレースに戻す努力を選手会、経営側双方までぎりぎりまで続けるべきだろう。スト中止もまた英断である。

読売新聞社説(9.18)ー下線は管理者

 一生買うことはないだろうと思っていた「読売新聞」を買いました。やはり、思った通りの社説が掲載されていましたので、みなさんがこの「新聞」を買わなくても済むように、ここに全文転載することにしました。
 コレに関して、言うべき事は何もありません。みなさんはどう思いますか?
 こういうのをちょうちん記事っていうんだよな。恥ずかしくないのかしら、ジャーナリストとして
 もう私が「読売新聞」を買うことは一生ないでしょう。今回のような時は、図書館に行くことにしましたから。

Posted by Copland at 07:25 | Comments(12)

2004年 9月17日(金)

速報ーどうやらストらしい。 

NHKの速報によると、どうやらストが決行されるようです。詳細は不明。
ドラフト関連のエントリーはまた週末にでもUPしようと思います。申し訳ありません。

速報2
おそらく10時のニュースで詳細は明らかになると思われますが

・NPB側の出した合併後の経営収支シミュレーションが、合併を前提として作為的に作られた数字であり、選手会側はその点の不信感を抱いた。
・パ・5球団という不自然な形を早期に解消するための、新規参入を早期に受け入れるという姿勢がNPB側に感じられない。(来季からという点が問題か)
・合併球団の選手の身分保障(プロテクト枠の見直し=移籍の自由)に関しては、NPB側の歩み寄りがなく平行線。
・全球団の経営収支の開示がNPB側から行われ、今後に関しては双方とも経営健全化に努力する。
・ということは、オリックスー大阪近鉄の合併に関して、選手会側はあくまで白紙撤回を要求したわけではなさそう。
・しかしNPB側もロックアウト(寮や練習施設等の球団施設への選手の立ち入りを禁止する行為)は行わないという点は評価したい。

と、いうところでしょうか?


 要は、来シーズンからの新規参入を阻むモノがなんなのか? という点にこの問題は収束していくように思われます。
 選手会側も合併阻止から新規参入促進にまでハードルを下げ、誠意を持って交渉したという姿勢が伺われます。ゲームが行われないのは残念ですが、今回は選手会のストを支持したいと思います。

Posted by Copland at 21:09 | Comments(0) |TrackBack(29)

2004年 9月10日(金)

とりあえずスト回避 

 完全にストが中止されたわけではありませんが、今週末のストが回避されました。

・加盟料は撤廃。保証金という制度に変更。金額は不明。
・大阪近鉄存続へのシミュレーションを行う。
 交流試合による球界再編で、収支構造の変化を見据えたものか?
・球界再編に関する協議会制度を導入する。
・来季の球団数は、セ・6球団、パ・5球団以上をNPB側が保証する

 ということです。
 不透明な部分はありますが、とりあえずスト回避の方向性で合意した選手会・NPBの努力を評価したいと思います。選手会側は、大阪近鉄存続への可能性が残されたことで、ストを来週末まで延期し、新たなNPB側の譲歩を待つこととなりました。詳しい情報はニュースサイト等で確認してください。
 

Posted by Copland at 17:18 | Comments(1)

2004年 9月6日(月)

さて、あと1週間。 

臨時実行委で近鉄、オリックス合併承認

 プロ野球の臨時実行委員会は6日、東京都内のホテルで12球団の代表者が出席して開かれ、オリックスと近鉄両球団の合併を承認した。市民球団の立場から棄権した広島を除く賛成で決まり、8日の臨時オーナー会議で正式承認される。

 オリックスと近鉄に続くもう1組の合併やリーグ再編問題については議論されなかった。

 11月に行われるドラフト会議に合併による新球団の参加を認めることで合意。ただ、自由獲得選手(2人まで)との契約は認めず、4巡目からの指名となる。

 新参加球団の加盟料(現在60億円)と参加料(同30億円)については、必要と認められた場合には支払いを求めるが、それぞれ30億円以内、30億円以内と改正し、減額の可能性を残すことになった。加盟料、参加料は各球団へ分配せず、野球振興や選手の救済資金に活用するなど使途も明白にする。
<ニッカンスポーツより>

日本プロ球界初のストへ!

 労働組合・日本プロ野球選手会(古田敦也会長=ヤクルト)は6日、神戸市内で臨時運営委員会を開き、オリックスと近鉄の球団合併の1年間凍結などの要求が受け入れられない場合、11日以降、9月中の毎週土日すべての公式戦でストライキを行うことを決めた。日本のプロ野球でストライキが決行されれば、初めてとなる。

 選手会側が要求しているのは、
 近鉄、オリックス両球団の統合を1年間凍結し、その是非、労働条件、球団新規参入要件の緩和、ドラフト改革や収益分配策について協議・交渉を行うこと。

 選手会は、8日のオーナー会議の2日後となる10日午後5時までにこの要求が受け入れられず、1年間凍結の回答が得られなかった場合、2軍戦を含むすべての公式戦でストライキを決行するとしている。10月以降については、今後の労使交渉の結果を踏まえて27日に開催する臨時運営委員会で決定する。
<ニッカンスポーツより>

 ほぼ、全文引用の怠慢記事ですが、触れないわけにはいかないのでエントリーを起こしました。

 今日のポイントは、
・新球団はドラフト4位からの参加(自由獲得枠は無理)
・どうやら加盟料はタダになりそうな雲行きだが…。
・話次第によっては、無期限ストもありうるという含みアリ。
 というところでしょうか。

 図らずも選手間の温度差が感じられる会見でしたが、やはり焦点はNPB側から大阪近鉄選手会を納得させられる譲歩を克ち取れるかという点になってきそうです。
 今週いっぱいの交渉期限までに、話がまとまらないと大変なことになりそうな予感がします。

Posted by Copland at 22:28 | Comments(3) |TrackBack(8)

2004年 8月14日(土)

ドラフトの今後 

巨人:渡辺オーナーが辞任 明大・一場投手に裏金

 プロ野球、読売巨人軍は13日、東京都内で記者会見を開き、今秋のドラフトで、自由獲得枠での獲得を目指していた明大・一場靖弘投手(22)に対し、昨年12月末から今年7月まで、交通費などを含め計200万円を渡していたと公表し、渡辺恒雄オーナー(78)=読売新聞グループ本社会長=の辞任を発表した。全文(毎日新聞)

 ドラフトにおいて、有望選手の獲得のため、選手やその周囲に契約金以外の「裏金」が支払われているということは、以前から随分ささやかれていました。ある程度は真実だろうとは思っていましたが、こんな形で表に出てくるとは思いませんでした。
 社会人はきちんと申告すれば問題ない(もちろん道義上の問題はあると思います)のですが、学生は学生野球憲章で明確に禁止されていますから、大きな問題です。

 そもそも、ドラフトとは自由競争による契約金の高騰を抑える制度であり、またペナントレースをより公平かつ白熱したものとするために、各球団収入によって獲得する選手のかたよりが起きないようにする制度であるはずです。しかし、自由獲得枠なる摩訶不思議な制度が導入され、実質的な選手獲得費用が跳ね上がる状況になっていたのは、巨人の吉田元編成部長のコメントに明らかです。
 自由獲得枠で獲得した選手に対する契約金や年俸には上限が定められているにもかかわらす、今回の例を見るように、実質的には機能していなかったわけですから、なによりもまず「裏金」が存在しうる土壌となっている球団経理の不透明さを球界全体で改革していく必要があると思います。今回、問題となった巨人は、特にこの問題に率先して取り組んでいく責任があると思うのですが、いかかでしょうか?

 もちろん、この問題の根底は、球団収入の大きな格差(巨人240億円>大阪近鉄44億円?)にあるのですが、このことは今日明日にすぐ解決できる問題ではありません。
 しかし球界全体として成長していくためには、現状の不均衡を、将来的を見据えて是正していくシステム作りを行かなければ、もはや立ちゆきません。ドラフト制度は戦力の均衡という部分において、その根幹をなす問題の一つですから、各球団が等しく選手を獲得できる様なドラフトに変えていくのもその一つだと思います。もちろん、今球界が置かれた厳しい状況を考えるとそれだけで球団収支の問題が解決するとは思いませんが、出来るところから手を付けていかなければならないでしょう。
 幸いにして、ドラフトのウエーバー化に強硬に反対してきたといわれる巨人サイドが、現状はドラフト改革に反対できる立場にはありませんから、良い機会だと思います。

 球団経理を透明化して裏金をゆるさない環境をつくり、ドラフトのウエーバー化で契約金の高騰を抑える。FA期間の短縮で選手の移籍の自由をある程度保証し、一方でサラリーキャップを導入しFA選手の年俸高騰に歯止めをかける。と言うのが管理人からのドラフト改革への提案です。
 ナベツネなんてどうでもいいじゃありませんか。

Posted by Copland at 05:59 | Comments(0) |TrackBack(10)

2004年 7月27日(火)

球場使用料について 

 さて今回は、各球団のフランチャイズ球場の球場使用料を調べてみました。
 先頃、朝日新聞の記事【「12球団で赤字150億円」 日本型球団経営、限界に 】で各球団の収支が一部明らかにされましたが、この記事を読んで球団経費の内訳についての興味が増したため、分かる限り調べてみました。
 正直、今ひとつハッキリしない部分が多いのですが、なかでも球場使用料にどこまでの費用が含まれているのか(グラウンドの維持費や運営人件費など)はほとんど解りませんでしたから、あくまで参考程度にご覧になってください。ただ、オリックスー大阪近鉄の合併で脚光を浴びた大阪ドームの使用料が、他球団と比べてさほど高額なわけではないことはお分かり頂けると思います。(高いことは高いのですが)

 個人的には、建設費のかかるドーム球場よりも、天然芝の球場が今後たくさんできていくと良いと思っているのですが(広島、横浜等)、他のイベントでの使用等を考えるとどうしても「ドーム球場で人工芝」という方向性になってしまうようで悲しいです。
 費用的には、人工芝の維持も、天然芝の維持もさほど費用は変わらないのですが(ただ、天然芝の維持には人件費がかかるので人工芝の倍、年間4000万円程度かかるらしい)、天然芝は、その維持のために年間使用日数が限られてしまうのと、多目的の使用に問題があるため、対費用効果を考えると経営側はどうしても人工芝に傾きがちです。

 話がそれましたが、鉄道系球団などは当初は沿線の活性化と乗降客の増加をねらって球団経営に乗り出した経緯もありますから、単純にこの部分だけを切り出すのも趣旨に合わないような気もしますが、まあいいでしょう。間違いがあったらすみません。

札幌ドーム
運営主体 (株)札幌ドーム(札幌市と地元財界などでつくる第三セクター、市が運営委託)、所有者は札幌市
使用料金  日ハム使用料、1シーズン4.4億円(基本料金は1試合800万円)
建築費用  422億(2001年)
球場損益  1億3600万円の黒字
西武ドーム
運営主体 (株)西武レクリエーション(西武鉄道の100%出資子会社)、所有者は(株)西武鉄道
使用料金  未発表。自前スタジアム。
建築費用  ドーム化費用100億(1999年)
球場損益  非公表
参考記事…西武赤字は20億
千葉マリンスタジアム
運営主体 (株)千葉マリンスタジアム(千葉市が46%、残りを地元企業などが出資)、所有者は千葉市
使用料金  2億5000万円。
建築費用  123億(1990年)
球場損益  500万の黒字
参考記事…ロッテ収益構造の改革へ本腰
神宮球場
運営主体  宗教法人明治神宮
使用料金  未公表、球団収支から考えるとそんなに高くないと思う。
建築費用  53万(1926年)
球場損益  未公表
東京ドーム
運営主体 (株)東京ドーム(読売巨人軍や信託銀行などが出資)
使用料金  昨年の日ハム戦 1試合1750万円(年間20億円との推測も多い)
建築費用  350億(1988年)
球場損益  黒字
横浜スタジアム
運営主体 (株)横浜スタジアム(テレビ局と横浜ベイスターズ、横浜市など出資)、所有者は横浜市
使用料金  入場収入の30%を使用料とする取り決め(約8億円)。球団の広告看板収入は0円。球場からは販売協力費(選手強化費)として3億円が還元される形を取っている。
建築費用  50億2800万(1978年)
球場損益  3億1100万の黒字
参考記事…1リーグに発展願う
     小林至のひとこと プロ野球は、もっとまともな自治体を探してみよ
     ハマスタの正体
ナゴヤドーム
運営主体 (株)ナゴヤドーム(中日新聞社と地元企業が出資)
使用料金  未発表。信じられないほど高いらしい。一説には40億とも言われる。
建築費用  550億(1997年)
球場損益  黒字
参考記事…仙一語録
大阪ドーム
運営主体 (株)大阪シティドーム(大阪市が21%、残りを大阪府、近畿日本鉄道などが出資)
使用料金  10億円。警備費用等4億円を含む。
建築費用  498億(1997年)
球場損益  17億5100万円の赤字
参考記事…大阪シティードームが試合数減少への配慮要請
阪神甲子園球場
運営主体 (株)阪神電鉄
使用料金  基本的には無料
建築費用  160万(1924年)
球場損益  非公表
参考記事転載…トラックバックより Tの甲子園球場の使用料「60億円」も、阪神電鉄への利益上納という側面もあり、Tの「1リーグ反対」には、実は電鉄への上納金に影響がでる可能性を減らしたい、という意図がある可能性が高い、と見ています。(甲子園球場は、経理上、阪神電鉄の連結対象です)
参考記事…大阪ドームには「行きません」
Yahoo!BBスタジアム
運営主体 (株)オリックス・ブルーウェーブ、所有者は神戸市
使用料金  6000万円。ただしオリックスはYBBの年間メンテナンス費3億円も負担している。命名権で1億の収入があるため、実質は2億6000万円程度の費用負担と思われる。
建築費用  60億(1998年)
球場損益  非公表
参考記事…「神戸の球団」どうなる
広島市民球場
運営主体  広島市
使用料金  5億5000万円。球団事務所施設費込み。球場広告収入10億超を球場所有者の市と折半している
建築費用  2億5600万(1957年)
球場損益  1億1000万の黒字
参考記事…市民球場
福岡ドーム
運営主体  (株)ホークスタウン(米企業コロニー・キャピタルが出資)
使用料金  未公表。球場が赤字補填の一環として、チケット販売を行い38億円を球団に支払う。
建築費用  760億(1993年)
球場損益  一体運営のため小額 2億円の赤字(経常)
参考記事…ダイエーが「福岡ドーム」命名権の売却を検討


参考記事転載…サンケイスポーツより

ドーム利用料対立


来年から札幌に移転するプロ野球日本ハム球団が、球場使用料をめぐって、札幌ドームと対立している。「数多くの試合をするのだから」と、値引きを求める球団に対し、ドームは「一度、値下げしたら値崩れを起こす」と、歩み寄る気配はない。双方の主張には、札幌開催分52試合の使用料で、一億円程度の差があるとみられる。 
札幌ドームは札幌市が施設を所有し、同市などが出資する株式会社に運営を委託。使用料は同市の条例で定めている。条例によれば、プロ野球で使用した場合、基本料金の上限は一日800万円。観客が2万人を超えると、一人につき400円が加算され、4万人の場合は1600万円となる。 
これに、大型ビジョン、館内アナウンスの設備利用料などがかかる仕組みだ。 
日本ハムにとって、これまで本拠地だった東京ドームの場合は、観客数に関係なく使用料は一日1750万円。関係者によれば、球場使用料の負担が、球団に札幌移転を決意させた要因の一つとなった。 
札幌開催分52試合の使用料について、ドーム側は付帯施設の利用料も含めて4億5000万円強を求めているとみられるが、日本ハム側は1億円程度の値下げを主張しているもようだ。 
日本ハム球団の今村純二社長が「一企業としては、できるだけ安く借りようとするのは当然のこと」と主張するのに対し、札幌ドームの松下亮司常務は「球団側の提示額とは大きな開きがある。日本ハムの試合により、他のイベント開催が減る。値下げすれば、こちらが赤字になる」と困惑する。 
国内のドーム球場については、プロ野球の場合、東京ドームを最高に軒並み1000万円を超す使用料が設定されている。ただ、ドームを本拠地としている球団をめぐっては、各球場とも「契約内容は詳しくはいえない」としている。関係者によると、基本料金以下で契約を結ぶ実態があるという。 
札幌ドームの条例も使用料の上限を定めたもので、弾力的な運用の余地があり、今後、日本ハムと札幌ドームの使用料交渉が水面下で激しくなることは確実だ。

参考記事…12球団の球場概要(日経04.06/28朝刊より)■ [baseball]各球団の球場経営
     どうする広島市民球場 現状編
     「12球団で赤字150億円」 日本型球団経営、限界に

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2004年 7月24日(土)

署名 

中日選手会、合併反対の署名活動開始

 中日選手会(井端弘和会長)が23日、ナゴヤドームの入り口横で近鉄・オリックスの合併に反対する署名活動を行った。当事者の近鉄選手会がすでに行っているが、他球団では初。川相、山本昌、川上、岩瀬ら計8選手が広島戦前の約30分間、ユニホーム姿のまま猛暑の中でテーブルを並べ、502人の署名を集めた。

 川相は「10日の選手会総会で、近鉄が署名活動をするなら他球団も協力しようということになった。球団数の縮小は選手、スタッフの死活問題。セ・リーグでは中日がトップでやろうと(選手会長の)井端と話していた」と説明。今後もホームゲームでは継続的に行う方針で、集まった署名はコミッショナー事務局に提出する意向だ。西川球団社長も「世論がそういうふう(2リーグ維持を支持する流れ)になってきてるからね。そりゃ、選手会としては自発的にやるでしょう」と容認の姿勢だった。
7/24大阪日刊スポーツより

image0723_01.jpgspacer.gif おろろ、ズレちゃってますね、西川球団社長。
 中日選手会は大阪近鉄とオリックスの合併反対を訴えての署名活動をしているわけで、2リーグうんぬんは関係ないと思うんですけど。
 
 在名ファンのみなさん、是非良い機会ですからナゴドに足を運んでください。

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2004年 7月15日(木)

とりあえず、のまとめ 

ここまで、いろいろ書いてきましたが、要は、

大阪近鉄バファローズが存続できること

が重要であとは、そのためには何をしたらよいのかを考えて来ました。
 ぶっちゃけ、近鉄が形を変えてでも球団として存続できるなら、別に1リーグだろうと3リーグだろうと構わないと思っています。私が、近鉄ーオリックスの合併に反対しているのは、もちろん近鉄ファンの心情に配慮している点もありますが、長期的に見て球界全体の利益にならないのが明らかだからです。
 しかし、実際問題としてそのためにはパ・リーグ4球団の経営収支にある程度メドがつくような道スジなくして、近鉄球団の存続は難しいと言わざるを得ません。前回の記事を読んでいただければ解るように、球界全体としてはおそらく利益が出ているわけですから、その収益構造を最適化すれば全球団が黒字に近い運営ができるはずなのです。
 
 で、現状の流れを見てみると、どうもそうなりつつはありません。
昨日のセ・リーグ5球団のオーナーの発言を見ると

 中日白井オーナー「セ6球団・パ4球団なら1リーグだが、(もう1つの)合併なんて起こらないよ。具体的な動きはないだろう。(巨人オーナーの)渡辺さんも最近は6球団、5球団なら2リーグと言っている。1リーグ制の線は希薄。来季は2リーグだよ。」

 という発言に代表されるように、現状維持もしくは限りなくそれに近い改革(交流戦の実施、FA、ドラフト改革)という線にトーンダウンしつつあります。
 オリックス宮内オーナーは、大阪近鉄との合併による1リーグ制導入という「寝技」で、球界の利益再分配=球団経営の健全化=チーム間格差の減少という青写真を書いていたのだと思いますが、それすらも危うくなってきました。
 
で、最後に現実には実現は難しいとは思いますが、こうなればいいなぁという意見です。
 
・セ・パの垣根を限りなく低くした交流戦の実施。
他リーグ8試合(×6球団の48試合)同リーグ18試合(×5球団の90試合)
セはチケット収入(巨人戦5試合減で)2.5億円減収、パは2億円増収。全球団、2試合減で5千万〜1億減収。ほんとうは他リーグ間で10試合できると良いのですが、試合数が10試合増えてしまいます。

・テレビ放映権料の一括管理、平等分配

巨人戦・140億円、その他25億円、計165億円を各球団に平等分配する(1球団当たり約14億円)
中日、阪神など地元でテレビ放映のあるチームはその分減収(7億円程度?)。パは14億の増収。巨人は56億の減収。

・サラリーキャップの導入、ドラフトのウエーバー化(FA見直し、減額制限の緩和含む)

契約金・年俸等、球団経費の圧縮と各球団戦力の均衡化

 
 さて、影響を考えてみましょうか。

 パ・リーグ各球団でも、西武・ダイエーはおそらく黒字転換。その他のチームの赤字も単純に15億以上減るわけですから、ひと息つけるでしょう。「味の素」スタジアムの命名権が5年12億(年間2.4億)であったことを考えれば、広告費用の範疇で考えられる範囲の赤字になったのではないでしょうか。おそらく観客動員にも効果があると思います。
 猛反対の想像されるセ・リーグは、ヤクルト、横浜、広島が3億〜5億円程度の減収。このぐらいは、サラリーキャップ、ドラフト改革の費用減と多彩なカードによる観客増でカバーできるのではないかと考えています。広島には申し訳ない気がしますが…。
 阪神、中日は10億円程度の減収ですが、阪神はおそらく余裕で黒字、中日は赤字に転落です。でも、中日スポーツの売上を考えれば、これも広告費の範疇でしょう。あと、意味無く高い給料が…。
 最後に巨人は単純に60億以上の減収になるわけですが、他球団と同じような経営をしていれば余裕の黒字のはずです。何しろ、年間90億以上のチケット収入と最大のグッズ収入を持っているわけですから。

 まあ、ナベツネが発狂したように反対するでしょうから、他球団のオーナーがいかに団結できるかが最大のポイントなのですが。

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2004年 7月14日(水)

選手会の爆弾 

 今回はサラリーキャップ制度について考えていきたいと思います。

 7月10日に労働組合・プロ野球選手会から決議という名の提案が行われましたが、従来からの労対窓口である12球団代表者会議は、7月10日の協議では、選手会の要求を全て拒否する方向で協議が進んでいるようです。

 具体的な選手会からの提案内容としては
1.合併の1年間凍結 2.野球協約に定める特別委員会の開催 3.ストの可能性 4.年俸高騰に対する対応の提案(Luxury Taxの導入、高額年俸選手についての減額制限の緩和) 5.経営の透明化とチェック機関の導入 6.「合併問題検討委員会」の設置
 が提案されました。

 しかし、選手会に対するに対する社会の声にも厳しいものがあり、現状の提案をもとにしてストライキを行ってもファンの全面的な理解が得られるかどうかは微妙なところです。
 そこで、選手会が選手自体の痛みを伴う「サラリーキャップ制度」の導入を提案すればどうでしょうか。労働組合が、厳しい球団経営に理解を示し、雇用の安定のために自らの昇給に歯止めをかける制度を提案すれば、球団経営者からも一定の譲歩を勝ち取れるはずですし、ファンや関係者からも今以上の支持が獲得できるはずです。当然、球界の収入構造を変革する契機にもなるはずですし(テレビ放映権料の問題とか)、球団経営の収支もガラス張りにならざるを得ません(キャップの基になる収入を明らかにしなければなりませんから)。こんな制度の導入を提案してみてはどうでしょうか?

 さて仮に、今シーズンのプロ野球でサラリーキャップ制度が実施されていたなら、どんな影響があるのでしょうか。
 以前の記事で触れましたが、現在のすくなくとも球団総収入は750億円(セ・550億円、パ・200億円)以上はあるのではないかと考えています。(1説によると1100億円)一球団の運営経費が60億円程度と単純に考えると、セ・190億円プラス、パ・160億円の赤字という計算ですからつじつまは合うと思います。(注、球界全体としての収支は、黒字になっているか(巨人の経費しだいなのですが)赤字でもさほど大きなものにはなっていないと思われます。)
 逆に今年の選手年俸の12球団合計が283億7千万円、去年のルーキーの契約金が51億円。双方を合計すると発表されている人件費の合計は約335億円になります。(表にでないお金もあるのでしょうが)
 仮に50%(NBA48%、NFL63%)のサラリーキャップが実施されたとして、収入750億円の50%ですから375億円が選手給与の上限となるわけですが、現状の人件費が335億円ですから、まだ40億円の余裕があるわけです。ということは選手の給与水準は現状より下がることはありませんから、雇用の問題を考えあわせれば、選手の同意も得られるのではないでしょうか。
 これを12球団に割り振ると、1球団のサラリーキャップは31億円強になりますから、去年の費用だと巨人・中日以外の球団はほぼクリアできます。(巨人が14億オーバー、中日が5億弱オーバー)中日は、新人の契約金が他球団より3億円程度高かったため、同程度の年俸のチームに対して人件費が大きくなっているだけですから、この制度は巨人を除く11球団のオーナーからは同意が得られると思います。このことを契機にして、利権の再配分を行えば(セ・パ交流戦の実施、放映権料の平等分配)、2リーグ12球団が存続できるのではないでしょうか?

 ご意見お待ちしております。

 参考までに
 NFLではリーグ総収入(プレシーズン、レギュラーシーズン、ポストシーズンでの入場料収入、全国放送のテレビとラジオの放送権料、マーチャンダイズ収入)の63%、NBAではBRI(プレシーズン、レギュラーシーズン、プレイオフ、オールスター等試合の入場料、アリーナの飲食代、駐車場代、様々なグッズの収益、TV放映権料など)の48.04%が選手の給与として使用できる最大の金額と定められています。

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2004年 7月13日(火)

NBAのシステム 

image0712_02.jpgspacer.gif 今回はNBAの制度についてご紹介したいと思います。

 最近はすっかりご無沙汰なのですが、少し前まではNHKの衛星放送が見られる環境にあったので、よく見ていました。 NYニックスのファンなのですが、それは冬になると分かると思いますから、ここではあまり触れません。
 ところで、なぜ急にNBAについてご紹介しようかと思ったかというと、プレイオフや組み合わせ、そしてなによりサラリーキャップが実施されており、プロ野球の再編の中で言及されることが多かったためです。自分自身もほとんどゲームを見るだけのファンで、制度やルールについてはほとんど何も知らなかったので、非常に勉強になりました。ただ、Web上でNBAについて書かれた文章が思いの外少ないのにビックリしました。
 非常に面白いスポーツなので、見られる環境のある方は是非見てみて下さい。10月以降になってしまいますが…。もっと地上波で放送すればいいのに、と思うのですが。

Key Word.1 試合の組み合わせー関連・1リーグ制

image0712_01.jpgspacer.gif NBAでは11月〜4月にかけて、29チームによるレギュラーシーズン(1ヶ月16試合程度)が行われ、その勝者(16チーム)によるポストシーズンが4月〜6月にかけて行われます。そしてポストシーズンは、NBAファイナルという名の決勝戦で幕を閉じます。
 なぜ約2カ月もの間、ポストシーズンが行い得るかといえば、全29チーム中、16チームという半数以上のチームが、プレイオフに進出できるからなのです。16チームでの勝ち抜き戦(4回戦)は、7戦4勝先取のシステムなので、移動日を入れると2週間×4回戦で2カ月というわけです。
 
 NBAのレギュラーシーズンは29チームが4地区(大西洋・中部・中西部・太平洋)、東西2カンファレンス(東が大西洋・中部、西が中西部・太平洋)に分かれ、レギュラーシーズン82試合(03〜04シーズン)を戦います。組み合わせは基本的にはカンファレンス内のチームと4試合づつ、カンファレンス外のチームと2試合ずつ(奇数なので若干の調整ありですが)となっています。

 そうすると勝敗的にどうしても強い地区と弱い地区ができてしまうわけですが、そこはプレーオフという制度で救済されるわけです。
 各地区勝率1位のチームは無条件でプレーオフに進出でき、あとは各カンファレンス勝率2位から8位のチームがプレーオフに進出できます(つまり、弱い地区からプレーオフに進出できるチーム数は少なく、強い地区は多い)。地区優勝チームのうち勝率の高い方のチームが第1シードとなり、3位以降は勝率によりシード順位が決まります。シード1位×8位、2位×7位…というようなプレーオフの組み合わせで、7戦4勝先取のプレーオフを東西カンファレンスごとに闘い、カンファレンス・ファイナルの勝者がNBAファイナルを戦うわけです。(この組み合わせは結構重要です)
 この制度の問題点は、プレーオフ進出チームがある程度決まってからは、ペナントレースに対する興味が薄れるということです。しかし、現実には勝率5割前後のチームまでプレイオフに進出できるわけですから、かなり終盤まで活気のあるゲームが展開されています。また、バレーボールは5名のスターターがほぼ毎試合出場するため、最大7試合のプレーオフでも十分にチームの力が発揮されるわけですが、先発投手が毎試合替わる野球では、プレーオフでチーム力が勝敗に反映されるかどうかという疑問もあります。

 

Key Word.2 エキスパンションドラフトー関連・球団合併

 2004-05シーズンよりNBAに新チーム、シャーロット・ボブキャッツが加わることとなりました。
そのためエクスパンション ドラフトが行われ、シャーロット・ボブキャッツは19名の選手を指名しました。

 エクスパンションドラフトの規定により、既存のNBA各29チームは自チームのロースター(一軍選手、12名)を8名まで(バスケットの出場選手は5名)保護することが出来ます(プロテクト選手)。それに対しシャーロットは、各29チームの保護されていない選手の中から、各チームにつき1名の選手を指名でき、最低14名の選手を獲得することが出来ます。
 また現地6月24日(木)ニューヨークのマディソン スクエア ガーデンにて開催される2004 NBA ドラフトで、ボブキャッツは一巡目2位の指名権を持つことになりました。
引用ーNBA.comより
 

Key Word.3 サラリーキャップとは?ー関連・球団の赤字
 各チーム共通に定められた年俸の合計上限枠(キャップには契約時のボーナスも含まれる)チーム間の戦力均衡を図るために1984-85シーズンより導入されました。

 では、サラリー・キャップはどのようにして決められているのでしょうか?
 0-01シーズン以降、サラリー・キャップはBRI(BRIとはバスケットボールに関わる収入の事で、プレシーズン、レギュラーシーズン、プレイオフ、オールスター等試合の入場料、アリーナの飲食代、駐車場代、様々なグッズの収益、TVの放映権料などの事を指す)の48.04%と決められているようです。
 ちなみに、2003-04年シーズンのNBAのサラリーキャップは4384万ドルと決めらたそうです。(※この金額は毎シーズン変動します)
引用ーHawks Fly Highより


Key Word.4 Injured List(故障者リスト)ー関連・2軍独立採算

 acitive list (ロスター、開幕時にベンチ入りできる登録選手枠。人数は各チームとも12人で、これ以外にも故障者枠で最大3人まで登録可能。)に載っている選手が怪我や病気等でプレイできない場合、チームはその選手を故障者リスト(injured list) に移し、替わりの選手をactive list に載せることができます。故障者リストに一旦 載った選手は、最低5試合が経過するまで、active list に復帰できません。ただし、 レギュラーシーズンの残りが4試合以下の場合には、この例にあらず。(5試合を待たずにプレイオフに復帰できます。)
 なぜ、こんなシステムが必要かというとNBAには日本のプロ野球のような2軍制度がないためではないかと思っています。(下部組織NBDLが2001年に発足)昨年、田臥勇太(23)が米独立リーグABAのロングビーチ・ジャムと契約を結びましたが、アメリカにはこんな独立リーグが10以上あるようで、実質的なNBAへの育成リーグの役割を果たしているようです。大リーグとマイナーリーグとの関係を見ればわかるように、その間は契約によって厳格に区別されており、ローテーション投手がマイナーで調整するというようなことは起こりえないと思います。そこで、故障者対策としてInjured Listが必要なのではないでしょうか。
引用ーNBA.comより
 
 
Key Word.5 ドラフトー関連・球界再編

 指名方法は、日本のプロ野球と違い成績の悪いチームに優先権のあるウエーバー方式。昔は一番弱いチームに第1の指名権があったようです。しかし、プレーオフ進出が無理と分かったチームが、1番の指名権を得るためにわざと負けて最下位になるケースがあったため、現在はプレーオフ不出場チーム内で予備抽選を行い指名順位を決めることになっています。
 その他プロ野球と違う点を挙げると、
(1)ドラフトに掛かることを選手自信が宣誓すること。特に下級生や高校生。
(2)ドラフト用合同練習会がプレーオフ中に開催され、トップの数人以外は参加し、各チームのコーチが見守る中でプレーしたり、身体検査を受けることができること。
(3)チームの練習に参加する。このようにして選手は自分をアピールしたり、チームやその町の雰囲気を肌で知ることができること。
ということです。
 引用ースポニチメール 02.06.27

Posted by Copland at 16:24 | Comments(4)

2004年 7月11日(日)

なぜ赤字なんだろう? 

 球界再編の議論のなかで、しばしば球団のかかえる赤字が話題になります。近鉄の年間の赤字は、本社の決算から推測して40億円程度ではないかと言われていますし、ロッテも35億円の赤字を本社が補填していると言われています。(ヤクルトも10億円以上の赤字らしい)
 で、本当のところはどうなのか気になったので、分かる限り追及してみました。
 最後のリンクを参照して頂けるとわかるように、各球団の運営経費は50〜70億という所のようです。(もっとの選手年俸の安い広島でも17億の支出がありますから、年俸以外の運営経費は35億程度ということですね。)ということは、近鉄バファローズの収入は10億円(運営経費50億ひく40億の赤字で)しかないということなのでしょうか?

 以下がその主な収入と支出です。

収  入支  出
 主催試合のチケット収入(1)
 テレビ放映権(2)
 グッズの商品化権
 球場等の企業広告権
 選手の年俸(3)
 契約金等の選手人件費(4)
 球団職員給与
 球場使用料(5)
 主催ゲーム運営費用(5)
 キャンプ費用
 遠征費用
 練習施設使用料
 用具費用等


1.チケット収入

セ・リーグ観客動員数1試合平均球団チケット収入パ・リーグ観客動員数1試合平均球団チケット収入
阪  神330.0万人4万7143人79億2000万円ダイエー322.8万人4万6100人77億4720万円
中  日233.65万人3万3379人56億0760万円西  武166.4万人2万3800人39億9360万円
巨  人376.3万人5万3757人90億3120万円大阪近鉄143.4万人2万0500人34億4160万円
ヤクルト174.1万人2万4871人41億7840万円千葉ロッテ122.5万人1万7500人29億4000万円
広  島94.6万人1万3514人22億7040万円北海道日本ハム122.5万人1万7500人22億7040万円
横  浜143.4万人2万0486人34億4160万円オリックス127.5万人1万8200人30億6000万円

 各球団から発表された観客動員数に@2400円(加重計算した甲子園球場の平均入場料)をかけた、各球団主催試合のチケット収入です。ただし、これが必ずしも正確な有料入場者数というわけではなく、なおかつかなり水増しされている可能性が高いと言われています。動員数の少ない球団の収入はかなり割り引いて考えたほうがよさそうです。

2.テレビ放映料
 巨人戦が1試合1億円、それ以外の試合は1試合1,000万円程度と言われています。
単純計算で巨人が70億円、それ以外のセ・リーグ各球団に14億円の収入があります。京浜、阪神地区以外にフランチャイズのある球団のほうが、テレビ放映のある機会が多そうですが、主催試合すべての放送があったとしても7億円前後ということになります。

3.選手の年俸

セ・リーグ平均年俸年俸総額パ・リーグ平均年俸年俸総額
阪  神4342万円
(63人)
27億3560万円ダイエー4191万円
(61人)
25億5654万円
中  日4364万円
(64人)
27億9290万円西  武3309万円
(66人)
21億8400万円
巨  人6394万円
(63人)
40億2820万円大阪近鉄3084万円
(64人)
19億7380万円
ヤクルト3272万円
(61人)
19億9590万円千葉ロッテ3084万円
(62人)
18億6985万円
広  島2718万円
(63人)
17億1260万円北海道日本ハム3431万円
(63人)
21億6180万円
横  浜4621万円
(61人)
26億1860万円オリックス2911万円
(60人)
17億4640万円

 巨人の年俸が頭一つ抜けています。しかし、佐々木や中村ノリのように5億円もの年俸を貰っている選手が一人入れば、順位は大きく変化してしまいます。

4.その他の選手給与
 ドラフト選手の契約金や、選手へのインセンティブなどがここに入ります。ドラフトで自由獲得枠を使用すれば、ひとりあたり契約金1億円+出来高5000万円はかかります。(たとえば、ドラゴンズの2001年のドラフトでは(自由獲得枠なし、アマ2人、大学生3人、高校生1人の計7人を指名)5億3000万円の契約金がかかっています。)

5.球場使用料と主催ゲーム運営費用
 大阪ドームの使用料金の問題で、当初10億円と言われていたことにドーム側が反論し、「ドーム使用料自体は6億円で、残り4億は警備費用等だ」と言ったことでわかるように、おそらく年間4億円程度の費用が主催ゲーム運営にかかるのでしょう。球場使用料は、使用する球場によりまちまちなようで、Yahoo! BBは年間6,000万円程度ということです。しかし、これもグッズ等の売上配分まで決まっている場合もあるようで、いちがいには言えません。

6.最後に(ほぼ推測でのシミュレーション)

在京ツバメ球団ナゴヤ竜球団大阪猛牛球団
入場料収入41億円56億円27億円
巨人戦放映権料14億円14億円0
その他の放映権料1億円7億円1億円
その他の収入5億円6億円3億円
収入合計61億円83億円21億円
年俸合計20億円27億円20億円
その他経費50億円50億円50億円
支出合計70億円77億円70億円
収  支ー9億円+6億円−39億円
 辻褄が合うように、数字を入れて見ました。上の数字には根拠の乏しい部分も少なくないので、ご注意を!

参考記事ー
 プロ野球「1リーグ制」に警鐘…セ・リーグの収入700億円、パ・リーグ400億円
 パリーグ全球団が赤字、合併問題で経営格差浮き彫り…球団の年間経費は読売を除いて、年間50億〜70億円程度
 球団赤字、例外扱いも限界 近鉄・オリックス合併合意…ダイエーの赤字は年間15億円程度
 近鉄、赤字に耐えきれず・オリックスは「大阪」求めて…年間の経費は約50億円で収入は30億円程度

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2004年 7月10日(土)

昨今の球界再編問題について 

image0709_01.jpgspacer.gif 7月7日のオーナー会議において、オリックスと近鉄両球団の合併が正式に表明されたようです。
 このことについては言いたいことが山ほどあるのですが、ここのところ仕事が忙しくBlogに上げることができていません。もうしわけない。

 ここで2つだけ表明を。

1.球界再編成を行う「ため」だけの、ファン不在の球団合併には一切賛同できません。

 1リーグ化することにより、いわゆる「巨人利権」(1試合1億円とも言われる放映権収入や、巨人戦の入場券収入のこと)を再分配しても、根本的な収益体質の改善を行わないかぎり、結局チーム数減少による縮小再生産を行うだけではないかという危惧があります。また、おそらくそれが分かっているにもかかわらず、1リーグ制という目先の利益にとらわれて、もっと本質的な球界の収益体質改善から目をそむける各球団トップ(セ・リーグも含め)を決して支持することはできません。

2.読売ジャイアンツ・オーナー渡辺恒雄氏について

 言うべきことは何もありません。一人の人間としての品格すら疑われる数々の暴言には、もはや哀れみさえ感じます。良心ある巨人ファンの皆さんはどう思っているのでしょうか?
 全ての野球ファンは、決して彼の恫喝に屈してはなりません。

 これから、少しづつ関連意見を表明して行きたいと思っています。

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